機体の改変
【実際】
〔前提〕
$FG_ROOT/Aircraft/〇〇〇/Models/(〇〇〇は当該機体のファイルがおかれたディレクトリ名)下にあって機体が描かれたrgbファイルまたはpngファイルを、GIMPなどの画像処理ソフトで塗り替えます(注記参照)。
機体が描かれたrgbファイルは、me262では1枚、c310u3aでは複数枚ありました。
注記)FlightGear Ver.1.9以降は画像ファイルとしてpngファイルが使えるようになっています。
また、メニューから選ぶだけで機体のペイントを瞬時に切り替えることができるSelect livery機能も(こちらを参照)。
[2008/04/20][2009/09/13追記][2012/12/01更新] [2018/04/23刷新]
●3Dモデルを少しいじってみる
【コメント】
先にAIシナリオを利用して関西新空港に借り物のターミナルビルをおいてみましたが、その際はサンフランシスコ港のフェリーターミナルを借りてきて、邪魔になった塔は、単にrgbファイルの当該部分を透明化することで、画面から見えなくしただけでした。本来なら、3Dモデル自体から塔を削除すべきところです。しかし、3Dモデリングソフトは使ったことがなく、FlightGear関係のサイトをのぞいてもさっぱりわかりません。そこで実際にソフトを試してみるに限るといつもの闇雲流を実践することにしました。
ここでは3Dモデルの作成の勉強のため、機体が似通っているMe262から橘花を作ってみることにします。
使用する3Dモデリングソフトは、もちろん無料のBlender。
Me262のできあいのacファイルを使って加工するには、Blenderにまずこれをインポートが必要で、また完成した3Dモデルはacファイルとしてエキスポートする必要があります。加工は不慣れなこともあり、ワイヤフレームの線を消してしまったり四苦八苦で、できばえもイマイチ。綺麗に仕上げるには辛抱強い作業が不可欠なようです。
acファイルができあがっててもまだ終わりではありません。主翼の形状を変えたり、機体の全長や尾翼の位置を変えていたら、エルロンやラダー、エレベータは動かなくなることがあります。その際はxmlファイルの当該箇所で可動部分の支点をあらためて設定しなおします。 さらに、モデリングによる変更が大きければ、rgbファイルに描かれた塗装、マークなどがくずれてしまうことがあります。acファイルでのrgbファイル内の個々の画像の指定については今後の課題として(3Dオブジェクトの2次元への展開、テクスチュア貼り付けについてはこちらを参照のこと)、今回はできあいのrgb画像をそのまま使用することにしました。
できた機体は、次の画像をご覧いただきたい。
適当ではありますが元のMe262と比べて機体を一回り小さくし、胴体後方も太くさせジェットエンジンも短くして、全体としてずんぐりとした橘花に似せてみました。主翼の形状も後退翼からできるだけテーパー翼に近づけ、尾翼の形も変えてみましたが、縮尺などの厳密さはかけらもないので似て非なるもの、まだまだ橘花には程遠い。全くの素人が1日でやったことなので、これくらいで我慢しましょう。なお、xmlファイル中の機体のスペックに関する部分も、手を抜きMe262のまま。Me262の背にある環状のものを取り外し、かわりに垂直の棒を加えたが、アンテナだったようで、起動時コンソールにアンテナがないとか無線がないと表示が出た。新しいパーツの名称を上書き変更できたので、この問題は解消したものの、他にもケーブルがないとの警告には、何を削除してしまったのやら。また実際の橘花は機銃を装備していません。
【実際】
〔3Dモデリングソフト〕
Blender version2.46
〔使用ファイル及び関連ファイル〕
me262.ac:3Dモデルのデータを含むファイル オブジェクトの外観画像の当該箇所はここで指定
Models/me262.xml:機体のスペックや各パーツの位置指定など3Dモデル設定用のファイル
texture.rgb:機体の外観、塗装の画像ファイル
〔xmlファイルの編集〕
機体の全長、主翼の形状や尾翼の位置の変更にともない、エルロン、ラダー、エレベータの可動部分の位置を修正。なお、エンジンのサイズを短くしたので、ジェット噴射の位置も変えなくてはなりません。
〔パーツ名の変更〕
3Dモデルの改変の際、アンテナをさしかえることになったので、Blenderであたらしいパーツの名称をantenneに。
〔機体の名称変更〕
せっかくつくった機体には名称を。ここではおこがましいので偽の橘花という意味でp-kikkaとしました。show-aircraftコマンドで機体名が表示されるよう、ディレクトリとファイルの名称を変更し、これにともない各ファイル中での関連するディレクトリ名とファイル名を変更しました。変更は以下のとおり、ME-262ないしはme262をp-kikkaに。
ディレクトリ:p-kikka
ファイル:/p-kikka/p-kikka-base.xml、/p-kikka/p-kikka-set.xml、/p-kikka/p-kikka-yasim.xml、/p-kikka/p-kikka-yasim-st.xml、/p-kikka/p-kikka-base.xml、/p-kikka/Models/panels/panel1.xmlは最低限。できれば/p-kikka/models/p-kikka.xmlと/p-kikka/models/p-kikka.acの2つは変えておきたいです。
[2008/06/17][2008/06/18更新][2009/09/13更新][2010/05/16更新][2010/07/23更新][2012/12/01更新][2018/01/01修正][2018/04/23刷新]
●灯火のない機体に光を
【コメント】
本家サイトをのぞいていたらイルミネートの文字を見つけました。3Dモデリングでパーツに名前を付けることくらいはできるので、前から灯火をもたない機体に若干の不便さと寂しさを感じていた我がp-kikka(偽橘花)に、このページを参考にして灯火が点けれないかと試してみました。
どうせでたらめにつくった偽橘花のことですから適当なライトでもかまやしないと、3DモデリングソフトのBlenderにてライトに見立てて球体をつくり、主翼の両端と胴体下、垂直尾翼の上の4箇所に設置。もちろん主翼の2つは緑と赤のライト。さて、こちらは常時点灯でOKですが、他の2つはぜひとも点滅にさせたいところ。しかし、参考にしたページには点滅のさせかたの記述はありません。しかたなくライトをもつ機体のxmlファイルを開いてあたりをつけることにしました。まばゆい光を放っていたことを思い出してF16をしらべてみましたが、当該箇所を見つけられないうちに、NAVのライトに関する記述なのでしょうか、それらしい<duration-sec>というタグを見つけることができました。オブジェクト自体が現れたり消えたりするのですが、よいことにしましょう。
こうしてまがりなりにも実現したp-kikkaの灯火についてのp-kikka.xmlに追加した記述は、次の【実際】の項に示すとおりです。不都合がなければよいのですが。
【実際】
〔4つのライト〕
lightr 主翼右端の緑色ライト
lightl 主翼左端の赤色ライト
lightu 胴体下の白色点滅ライト
lightt 垂直尾翼上端の白色点滅ライト
〔$FG_ROOT/Aircraft/p-kikka/Models/p-kikka.xmlに追加した記述〕
<animation>
<type>material</type>
<object-name>lightr</object-name>
<emission>
<red>0</red>
<green>1</green>
<blue>0</blue>
</emission>
</animation>
<animation>
<type>material</type>
<object-name>lightl</object-name>
<emission>
<red>1</red>
<green>0</green>
<blue>0</blue>
</emission>
</animation>
<animation>
<type>material</type>
<object-name>lightu</object-name>
<object-name>lightt</object-name>
<emission>
<red>1</red>
<green>1</green>
<blue>1</blue>
</emission>
</animation>
<animation>
<type>timed</type>
<object-name>lightu</object-name>
<object-name>lightt</object-name>
<duration-sec>1.0</duration-sec>
</animation>
[2008/06/28][2012/12/01更新][2018/04/23刷新]
「仮想飛行」(virtual flight) by virt_fly
●機体の塗り替え
【コメント】
人さまの作品を勝手に塗り替えるなんて失礼な話ですが、個人で楽しむ限りは許していただきましょう。
機体は大いに気に入っているのですが、塗装に不満ということがあります。c310u3aがそうです。お気に入りの機体なのですが、ネービーブルーの塗装が暗く、見栄えしません。また個人的には戦争を連想する軍用機は敬遠したいという気持ちもあります。そこで機体の塗り替えに挑戦することにしました。
ただし塗り替えた機体が見れるのは、スタンドアロンの自分のパソコン上だけの話。マルチプレイヤーの他のパソコンでは相変わらず元の塗装のままでしか表示されません。もちろん塗り替えた機体の画像ファイルを配布し、インストールしてもらった端末でなら話は別です。
以下は余談ですが、したがって軍備肯定論者のように思われたくない者としては、マルチプレイヤーを楽しむ時にいささか困ったこととなります。マルチプレイヤー上では非公開の機体は相手には姿の見えないステルス機となるので、既存の機体のファイルを借りて名称変更することにしました。c310u3aでは残念ながら成功しなかったのですが、これとは別に機体の操作に特徴があって気に入っているme262については成功。もちろんペイントも形の近い橘花に似せて塗りなおし、翼の形状も若干変えてみました。3Dモデルの作成がわかればもう少し本物らしくできるのでしょうが。